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留学体験記 羚 in ノルウェー編

Hei!(発音は英語のHi! と同じですね。)

北の国からおはようございます、こんにちは、こんばんは

ノルウェーベルゲンに留学中の羚(れい)です。

もう3月になりますね。留学生活の1/6を終えてしまったと思うと1年なんてあっという間に終わってしまうのではないかなと思う日々です。

 

国際教養大学の一般試験B日程を受験してくださった皆さん(ありがとうございます)は結果が発表されましたね。

合格した方はおめでとうございます。でも、この受験で燃え尽きることなく新たな目標を考えつつ大学生活を迎えるまでの日々を大切に過ごしてくださいね。

残念ながらまだご縁に巡り合えてない方、「焦らず・慌てず・あきらめず」です。

風邪も流行っていると聞きますので、体調に気を付けつつ頑張って下さい。

 

さて、ここから先はベルゲンの気まぐれな天候にさいなまれながらも、留学先の皆さんのやさしさに助けられ、救われながら日々楽しく過ごしている私の留学生活について紹介していきますので、お時間のある方はお付き合いください。

 

 

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↑ベルゲン市内の中心部にある公園とその背景の山。(1月の上旬の8:30。)フィヨルドの国というだけあって、港町でも7つの山に囲まれた山がちな地形。まるで鎌倉!?

まずベルゲンの天候ですが、近海を流れる暖流の影響で温暖で秋田より雪が少ない反面、1年で平均晴れの日が20日しかないなどと言われるほど曇り空や雨が多いです(ロンドンや長崎もビックリ!?)。しかも、雨が降っていたと思うと1時間ほど晴れてまた雨や雪に戻るなどの山の上かと思うような天候不順の日もあります。時には、行く先はものすごくきれいな青空なのに、頭上にはどんより黒く重い雲がタレこみ、雪が舞っているということも。(ちなみに、お天気雨ならぬお天気雪の日もあります。)冬季は昼の時間が短いこともあいまって、1月にベルゲンに来てしばらくは空が暗いことが精神的に辛かったです(地球って丸いんだなって実感した瞬間)。そして、たった1時間、雲の隙間から青空が見えているだけでもとてもうれしくなれます。(オスロから遊びに来た友人に、ベルゲン民かわいそうって言われました笑)

 

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↑大学の講義棟があるあたりにそびえたつSt.John's Church。写真は同じ時間に教会を挟んで左右の景色を撮ったもの。このようにベルゲンの天気は気まぐれです。

 

しかし、そんな欝々とした環境の中でもなんとかモチベーションを保てている理由の一つに日本語を話せる環境が意外に多いことが挙げられます。通常、国際教養大学は1回の派遣で1つの大学に1~2人なので、半年のずれで先にいた人またはくる人と数人しか日本人がいないことが多いです。ベルゲン大学は国際教養大学から今回派遣された4人に加え、他の日本の大学からも多くの日本人留学生を受け入れていて、日本人が多いです。しかし、驚いたことに、意外にも日本に興味がある人が多く、とても意欲的に日本語や日本について学ぼうとしたり日本人と交流しようとしたりしてくれます。

例えば、この間、ベルゲン大学に交換留学に来ている日本人学生とベルゲン大学の日本語学科の学生で1か月遅れの成人式を行い、私に加え、10人もの学生の成人を祝っていただきました。

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↑成人式の最後に撮った集合写真です。ノルウェーのお友達が増えました!!

式では持ち寄ったお菓子や食べ物を食べながら談笑し、時折挟まれるゲームやパフォーマンスを楽しみました。ベルゲン大学には日本語学科がある通り日本に興味がある学生が多く、みんな驚くほど自然なイントネーションで「はじめまして」、「よろしくお願いします」、「ありがとうございます」と言ってくれます。初めて会った人が一生懸命自分の言語を話そうとしてくれている姿を見るととっても嬉しくなります。また、式を主催した成人者からお餅をふるまうと、「これがお餅ね。」、「これが日本の味か。」「はじめての触感で少し変な感じだけどおいしいね」と言ってくれました。やはり餅の柔らかいような、くっつくような食感は何とも言い表せないといった反応でした。でも味には満足してくれたようで。私も日本の味が恋しくなりました。

さらに、ベルゲン大学には、タンデムパートナーと言う言語を一緒に勉強する相手を大学に紹介してもらう仕組みがあります。私がベルゲン大学を志望した理由の一つが寮でルームシェアをしていたフランス人の子と言語の教え合いをしていた経験を生かして、日本語を学びたい人をサポートすることなので、ある意味これも私の留学生活のモチベーションを保つのに重要な役割を担ってくれています。パートナーとなったノルウェー人で日本語学科の一年生は、子どもの頃から日本のアニメを見て育ち、ジブリなどもよく見ていたといっていました。私はノルウェー語を、彼は日本語を1月に習い始め、お互いに初心者なので、まだスムーズに会話をするには至っていませんが、互いの弱点を教え合うことで少しずつ上達しているのを感じています。

加えて、日本語学科の学生以外にも主にアニメや漫画が好きで私に声を掛けてくれた人もいます。そのうちの一人のイタリアからの留学生についても紹介します。彼も日本に興味を持ったきっかけは幼いころに見ていた日本のアニメーションらしいです。(あっぱれ、日本のサブカルチャー、影響力が強いですね。)その後自分でかっこいいと思った少年系漫画を読みながら日本語を勉強し、ブログに漫画の感想を書いたり、絵を描いたりしていました。そして、彼と彼の友人とオーロラを見に夜な夜な散歩に行ったとき(ベルゲンはノルウェーの南に位置しますが、天気予報によってはまれにオーロラがみられるときがあります)、寒空の下、日本で行ったみたい場所とそこで食べたいものや好きなアニメについて2時間ほど話していました。残念ながら、その夜はオーロラを見ることはできませんでしたが、彼のような日本を好きで私よりも日本を知っている人がいることがとてもうれしかったし、彼にはぜひ日本に来てほしいなと思いました。その帰り、日本語で少し話してみたいと言われました。どんな日本語を知っているのかなと思っていたら、「『俺』はイタリア人です。『お前』は日本人です。」と言われ、少年系漫画から勉強すると主語が「俺」や「お前」になるんだなと驚きました。もちろん、「私」や「あなた」といういい方や主語の使い分け方も教えておきましたよ笑。

ほかにもアカデミックな場面では一緒に寿司を食べながら、日本の選挙制度やマイナス金利について聞いてきたウガンダ人のフラットメイトや授業のディスカッション中にテロの話題から派生して地下鉄サリン事件に関して聞いてきたノルウェー人のクラスメイトがいたり、日常の場面では本屋さんでノルウェー語に翻訳された村上春樹氏の著作が並んでいたり、スーパーのレジのお兄さんが突然隣のレジの人と場所を変えたので、私が何か悪いことでもしたのかと思ったら、「日本人ですか?」と聞かれてそこからの受け答えを日本語でしてくれた現地のお兄さんがいたり。

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↑本屋さんで見つけた村上春樹さんの著作の並ぶ棚。ノルウェーにはハルキストもたくさんいるとか。

などなど、思いがけないところで日本の要素が飛び込んできます!そして、日本を知ろう、理解しようとしてくれます。私も国際色豊かな環境に身を置くものとして相互理解を深めつつ、日本に対してよいことでも悪いことでも、間違った内容を伝えないように心掛けたいと思います。

長々と失礼しました。ここまで読んで下さりありがとうございます。

では、ノルウェー語で典型的な別れのあいさつを

Ha det bra! (Have a nice day! )

よい一日を!